「オープンウォーターコースと同時に取れる?」「アドバンスコースって初心者でも受けられる?」「OWのまま100本潜ってるけど、いまさらアドバンス取る必要ある?」

まっきー

ダイビングのライセンスは、オープンウォーターコースなどのエントリーコースからインストラクターコースまで、ステップアップしながら取得することができます。そのなかでも、オープンウォーターコースの次となるアドバンスコースに関しての質問がとても多いため、わかりやすくまとめてみました!

アドバンスが必要な方とは

たとえば自動車免許も、通勤や買い物だけでなく、モータースポーツに参加したり、トラックなど大きな車を運転したいなら、そのための講習とそれを証明するライセンスが必要となってきます。

ダイビングも、OWコースで潜ったのと同じような環境で、ガイドにおまかせでのんびりフィッシュウォッチングするだけなら、カードのランクをアップする必要はありません。

しかし、「深いところにある沈船を見てみたい」「浮力コントロールもっと上手になりたい」「水中カメラの上手な撮り方身につけたい」など、水中での楽しみの幅を広げたい方なら、アドバンスコースは受けることが必要になってきます。

その理由は大きく2つあります。

まずダイビング運営者側にとって、責任問題としてアドバンスカードを持ってないダイバーを深いところへ案内することができないということ。

そしてダイバー側にとって、せっかく有名なダイブポイントに来たのに、目的の場所へ案内してもらえない、またはダイビングを断られてしまうことがあり得るということ。

アドバンス取得をオススメする方は以下です

  • 海外の有名ポイントで潜りたい方
  • ボートダイブがメインの場所で潜る方
  • 水中カメラを本格的に楽しみたい方
  • いろんな生物層を観察したい方

そもそもアドバンスコースとは

アドバンスコースとは、目的を明確にした5つ(ディープとナビゲーションは必須)のダイビングを、インストラクターと一緒にアドバイスを受けながら潜り、その分野の基本的なスキルや知識を身に付ける実践的なコースです。

例えば車の運転も、車庫入れや坂道発進、また高速道路や雪道での運転など、免許取ってからそれらに慣れるまでは時間がかかります。しかしそれらのスキルや経験を、前もって教官付きで教わることで、早く安全に慣れることができますよね?
またベテランドライバーでも、サーキットでのドリフト走行や、ちょっとしたリペアなど、いままでやったことがないことをすることで、より経験と知識の幅を広げられるかと思います。

アドバンスコースでは、初心者に対してオープンウォーターコースではしっかり身に着けられなかった基本スキルを進歩させたり、潜る環境や新しいスキルを身に着けたりすることで、経験と自信そして安心感を養うことができます。


また、すでに経験本数を重ねている慣れたダイバーは、今まで経験したことのない環境でのダイビングや、使ったことのない器材やガスを利用したダイビングなどをすることで、より経験の幅を広げることができます。

アドバンスを持っていれば上級者?

これちょっと勘違いされてる方が多いような気がします!

後述しますが、アドバンスコースはオープンウォーターコース終了直後にすぐ参加できるコースです。そのため、アドバンスカードを持ってても経験本数10本以下といった初心者も大勢います。

でも、
「アドバンス持ってるのに初心者なの?」「初心者なのにアドバンス持ってるって恥ずかしい~」
などという意見もよく耳にします。

そもそも、アドバンスコースで潜るのは科目別の5本だけとなりますので、コース終了後にイッキに上級者になれるということではありません。

アドバンスコースで得られるのは、まだ経験していないスキルやテクニックの一部であり、それをその後のダイビングで応用したり活かしたりすることが、上達する近道となります。

ただ、アドバンスコース中の必須ダイブとして、ディープナビゲーションがありますが、そのダイブを不安なく効果的に実行するには、浮力コントロールやフィンワークのスキルに、落着きと安定感が求められるのも事実です。

もし初心者の方で、まだ水中に不安感があり、浮力コントロールやフィンワークに安定感がなく、エア消費も多いようでしたら、その旨を理解してくれているインストラクターの下で経験本数を増やしてからアドバンスコースを受けると、コース終了後の充実感やその後の上達度にかなり差が出てきますのでオススメです。

まっきー

アドバンス=上級者、ということではありません。上級者とは、いろんなダイビングに対応できて、エントリーエキジット・潜行浮上がスムーズ、ピタッと静止できる浮力コントロールを持ち、波や流れに動じず、エア消費が少なく、周りがよく見えているダイバーの事です。イントラとしては、カードランクや潜水本数よりも、正直その方の実際のダイビングや環境や生物への接し方まで見て判断してます。中には10本そこそこでも千本以上潜ってる人より「上級者」ってダイバーもいますよ。

アドバンス取れば何メートル潜れる?

「アドバンス取ると30m潜れる?」「アドバンス取ればあの沈潜ポイント行ける?」

こういった質問もよく聞きますし、お気持ちも理解できます^^

乱暴な言い方かもしれませんが、ぶっちゃけ、アドバンス持ってる持ってないにかかわらず、何メートルまで潜っていいか悪いかは、法律的にはとくに決められてはいないんです。

ただ、最大深度を決める要因としては2つの側面があることを知ってもらいたいんです。

  • ダイバーのスキル
  • ガイドサービス側の立場

たとえその方がレスキューやそれ以上のカードを持っていても、その海況に見合ったダイビングスキルを持ってなかった場合は、深度をより浅くする場合もあります。

また、アドバンスを持ってない方を深場に連れてって、なにか事故が起きてしまった場合は、引率したガイド・ショップ側に責任が課せられるということがあります。

お伝えしたいのは、潜行や浮力コントロールなど安定したスキルを身に着けた上でアドバンスを持っていれば、30mのダイビングポイントへ案内することは、もちろんできるということです^^

また本当に気を付けてもらいたいのは、ショップによってアドバンスカード持ってるというだけで、深いポイントへの案内をすぐ受け付けてくれるところもあるということ。

この場合もし本人になにか起きた際、ショップ側に余程の落ち度がなければ自己責任となり、場合によっては他のダイバーを危険にさらしたことで、逆に責任を問われたというケースがあることも事実です。

自己管理と自然への控えめな気持ちはとても大事です。

アドバンスコースのダイブ科目

選択できる科目をまとめると、

スキル系

浮力コントロール ナビゲーション ドライスーツ ドリフト サーチ&リカバリー

経験系

ディープ ボート 水中スクーター ナイト 高所 カバーン フルフェイスマスク アイス リブリーザー サイドマウント レック

楽しみ&知識系

水中フォト エンリッチドエア 器材 ナチュラリスト 魚の見分け方

等まだまだありますが、代表的なのは以上となります。

またインストラクターによっては独自のオリジナルなコースを受講することもできるんですよ!

いっきに取っても大丈夫?

「ライセンス取得後いきなりアドバンス受けれる?」

はい、オープンウォーターコースに続けて、すぐアドバンスコースを受けることは可能です。

OWコースで得たスキルの感覚が残ってるうちに、新しいダイビングにチャレンジすることは、間をおいてからの参加より上達度が高いので、オススメできます。

「アドバンス持ってるとイントラから放置される~」

といった意見も聞きますが、

まっきー

もし、アドバンスまで一気に取ったのはいいけどまだ不安があるなら、自分のスキルに納得がいくまで「OWダイバーのふり」をしてても結構ですよ^^中にはレスキューまで持ってて500本程潜ってても、海外リゾートなどで「OWダイバーです♡」と申告しガイドやスタッフダイバーに手取り足取りチヤホヤしてもらってる「猛者」も知ってますww

難易度は?

アドバンスコースの水中での内容は、全てOWコースで得たスキルで達成できるようデザインされてます。

なので水中での恐怖感がなく、浮力コントロールやフィンワークにさほど問題がなければ、アドバンスコースには参加できます。

ただ、計算や知識の習得がどうしても必要となる科目(高所・エンリッチドエアなど)や、違った器材を用いるもの(リブリーザー・サイドマウント・フルフェイスマスクなど)といったものは、そういったものが苦手な方には敷居が高くなるかもしれません。

まっきー

今までの経験だと、とくに女性はナビゲーションは苦手な方が多かったですね^^ 水中でコンパス見ながら「????」って感じで、しまいにはコンパスを手でペンペンする方も!笑 いかにわかりやすく簡単に理解してもらう方法、ありますのでご安心を^^

「アドバンス受けたけど上達したかはビミョ〜」

けっこう勘違いする方多いですが、アドバンスコースは、項目別のダイビングをそれぞれ1本づつ計5本潜るだけなので、繰り返し潜ってより深くスキルを習得するスペシャルティコースと比べて、物足りなさやイージーな感じを受ける方多いのが正直なところ。

アドバンスコースとはあくまで、新しいダイビングを経験し、スキル上達のヒントを得るといったまでの内容止まりなので、コースで得た経験や知識を、その後のダイビングでいかに活かしていくかが上達のカギとなるんです。

各指導団体別アドバンスコース同等ランク

ダイビング指導団体により、ステップアッププログラムの名称や内容は異なっていますが、一般的に「アドバンス」と呼ばれるランクと、条件等をまとめてみました。

指導団体レベル名称条件等
PADIアドバンスドオープンウォーターダイバー5本のアドベンチャーダイブ(DEEP・ナビゲーション含む)
NAUIアドバンスドダイバー4本のアドベンチャーダイブ
SSIアドバンスドオープンウォーターダイバー4つのスペシャルティ終了+24本のダイブ経験
BSACスポーツダイバー
5本のアドベンチャーダイブ
CMAS2スターダイバー
20本のダイブ経験(深度10~30mの10ダイブを含む)

新しい種目のダイビングを4~5つ体験するところや、経験本数を重視するところなど、指導団体により違いがありますね!

アドバンスコースでの必要装備・器材

アドバンスコースでは、今までとは違った環境でのダイビング方法や新しいダイビングスキルを学びます。

そのため、潜る環境に必要な装備や、目的に応じた器材の使用方法も学ぶこととなります。

特殊なものや高価なもの(水中スクーター・リフトバッグ・酸素アナライザーなど)は、ショップ・施設側で用意することとなりますが、

普段のダイビングでよく使えて、安全装備になるもの(シグナルフロート・水中ライト・ダイブコンピューターなど)は、ダイビングを続けるのであれば早かれ遅かれ必要となってくるものなので、レンタル料金払うよりも早めの購入がオススメと言えます。

アドバンスコースの料金について

「アドバンスコースはいくらくらいが妥当なの?」

ネットで調べても、アドバンスコースの料金はピンキリで迷う方も多いです。

その違いは、ショップによっては料金に含まれるものと含まれてないものがあるからです。

  • コースフィー
  • ダイビング料金
  • ボート乗船代
  • 教材代
  • レンタル代
  • カード申請代

一般的にアドバンスコースには上記の代金がかかってきます。

トータルにかかってくる料金の目安としては、

ファンダイビング料金(4~5本分)+2万円前後

が妥当な範囲となります。